

最近では小学校低学年の頃から学習塾に通う子どもが増えており、自分の子の友だちがみんな通っていることから、塾に通わせる親御さんも増えています。
すると、自分の子どもがその塾のレベルについて行くことができず、友だちの親からもその事実を指摘されたりする場合があります。
こういったときに、子ども自身ではなくて、親のほうが強い焦りを感じてしまうことがあるのです。
どうして自分の子どもだけ勉強について行けないのだろう、周りの子どもができるのになんで自分の子どもだけ…というように、どんどん親としての焦りを感じていきます。
親の焦りから子どもを叱咤すると、子どもはプレッシャーを感じてしまって、できるものもできなくなってしまいます。親が望む方向とは全く逆の方向に行ってしまいかねません。

そこで今回は、焦りとの付き合い方について解説していきます。
子供に対する焦りとの付き合い方


たとえば、身長や勉強、運動などが代表的なものです。うちの子だけ他の子より「背が小さい・勉強ができない・運動をしたがらない」こういった状況があると、親は焦って強制的にやらせてしまいがちです。
強制的にやらせるのは逆効果
例えば、身長が低いのは「運動、睡眠、栄養」が大切と知った場合、子どもの意思を無視して運動をすること、早い時間に寝ること、好き嫌いなく食べることを強制してしまいがちです。
こういった親の行動の理由は、やはり焦りの感情からだと言えます。焦っているからこそ、冷静に子どもに語りかけることができず、感情的で抑圧的な言動になってしまい、子どもに大きなストレスやプレッシャーを与えることになってしまいます。

焦りから強制した行動は継続できない
また、結果が出たとしても、嫌々やっているとしたら、その結果は一時的なもので、継続的なものにはなりません。
たとえば、サッカークラブに入っていて、うちの子だけ1回もゴールを決めたことがなく、チャンスがあってもすぐパスしてしまってシュートさえ打っていない、ということに焦っている親がいたとします。
焦りから、次の試合は必ずシュートを打ってゴールを決めなさい、と命令をしたとします。
そうしたら、内気なその子どもは頑張ってシュートを打って、たまたまゴールを決めるかもしれません。そのときは親の焦りも鎮まるでしょう。
ただしこれは、一時的なものです。あくまで親の命令に従って嫌々シュートさせられている子どもは、サッカーが好きではいられません。
親は順風満帆だと思っていても、シュートを決めた試合のわずか数日後に「サッカーをやめたい!」と泣きながら叫ばれるでしょう。親は驚くかもしれませんが、これは当然の反応だといえます。
子どもの意思を尊重して導くことが大切
スポーツは、根底に好きだ、という感情があるからこそ続きます。特に子どもの頃は、自分の意思でスポーツをすることが何より大切です。
好きだからこそ、練習するし、試合でゴールを決められるように努力をします。しかし、親が焦りからそのスポーツでの結果を強制してしまうと、それはもう自分の意思ではなくなって、ゴールを決めても心から喜ぶことができません。

焦りをコントロールする方法
子どもの行動を強制するのはNGです。そしてこれは、スポーツだけではなくて、他のピアノや書道などの習い事、学習塾や学校での勉強、身長などの成長度合いなど、全てに当てはまります。
親は自分の焦りをコントロールして、そのうえで自分の望みを冷静に子どもがやる気の出るような言葉で伝える必要があります。

②親自身の自信のなさから、子どもが優秀になることで自己肯定感を得ようとしている
③周りの子と比較しすぎている

それによって子どもにとってどんな言葉がメリットになるか、と落ち着いて考えたうえで適切な発言が可能になります。
親が子どもに感じる焦り、まとめ
子どもは親に叱られて強制されて何かをやっても、心から楽しむことはできません。やらされている状態だと、上手くいくものも上手くいかなくなってしまうのです。
親が子どもにやって欲しいことがあるのは当然です。しかし、やってくれない時に焦りを感じることもあるでしょう。
