


太っていると成長ホルモンの分泌が減少する
そもそも身長が伸びるためには、脳から分泌される成長ホルモンが重要となります。この成長ホルモンが多く分泌されることによって、骨の成長を促して背が伸びるわけです。
ただし、お子さんが太っている場合、成長ホルモンが分泌されにくくなるという現象が起こります。
なぜなら、成長ホルモンは子どもを大人のような大きな身体にするために分泌されていますが、縦ではなくて横に大きくなってしまった場合でも、充分身体が大きくなっていると脳が考えてしまうのです。
そのため、成長ホルモンの分泌を緩めてしまい、背が伸びにくくなるわけです。身長を伸ばしたいのであれば、太っている状態のままいることは好ましくありません。
太っていると思春期の開始が早まりやすい

思春期が始まるのは、男の子で11歳頃、女の子で10歳頃が一般的です。思春期が始まってからの身長の伸び率は、実はほとんど決まっています。
男の子が約25cm、女の子が22cmです。となると、どれだけ思春期に入るまでに伸びているか、で決まってくるといっても過言ではありません。
思春期に入るまでが人よりも遅くて、それまでに身長を伸ばしておくことができれば、最終的に高身長となる可能性が高いわけです。

肥満かどうかを確かめる方法
太っているとひとえに言っても、どの程度が肥満のラインなのか分からない、ということもあるでしょう。身長の伸びを妨げる肥満ですが、それに該当するかどうかを調べるための計算方法があります。
■ローレル指数の計算方法
体重(kg) ÷ {身長(cm) X 身長(cm) X 身長(cm)} X 10000000
※数値を入れれば自動計算してくれるサイトがあります。
この計算式に当てはめて、数値を導き出します。数値が以下のどれに該当するのかで、肥満かどうかが分かります。
- 100未満—やせすぎ
- 100~115未満—やせぎみ
- 115~145未満—普通
- 145~160未満—太り気味
- 160以上—太りすぎ
■日比式肥満度の計算式
肥満度(%)={実測体重(kg)-標準体重(kg)}÷標準体重(kg)×100
※数値を入れれば自動計算してくれるサイトがあります。
この計算式に当てはめて、数値を導き出します。
数値が以下のどれに該当するのかで、特にローレル指数より詳細に、肥満の程度を知ることができます。
- 20~30%未満・・・軽肥満
- 30~50%未満・・・中肥満
- 50%以上・・・高肥満
計算するのは面倒ですよね。そういった場合には、インターネットの計算フォームを利用するのがおすすめです。フォームに身長や体重を入力するだけで、肥満に該当するかどうかを調べてくれます。
肥満だと分かっても、焦らず健康的にダイエット

計算をしてみて、子どもが肥満に該当しているからといって焦りは禁物です。それこそ、子どもに無理な食事制限を強いると病気のリスクも高まります。
健康的な食事を心がけたうえで、運動によって体重をコントロールしていくのがベストです。子どもの場合、大人よりも新陳代謝が活発に行われています。体重を落とすことは、子どものほうが大人に比べてはるかに容易です。
スナックやジュースなどの間食を減らしたり、揚げ物や炭水化物の量を少しカットするだけでも、子どもの体重は落ちていきます。食事はあくまで健康的な範囲で調節することが肝心です。
これにプラスして、ウォーキングやランニングといった軽めの運動を加えると、より効果的にやせることができます。
