
成長期の子どもにとって、姿勢は思っている以上に大切なポイントです。姿勢が悪いと、日々の活力が減退されて、常に「だるい」状態に陥ってしまいます。
それこそ、勉強に対する意欲を失って、成績が下がることもありえるわけです。それほどに、姿勢は見た目以上の害悪を、子どもに及ぼす危険があります。
ベッドに寝転がりながらスマホをいじったり、猫背になって読書をしたり、脚を組んでゲームをしたり……、こういった姿勢の悪い状態は、身体の歪みを引き起こします。

姿勢の悪さと成績の関係
なぜ、姿勢が悪いと勉強ができなくなるリスクがあるのでしょうか。これは、脳のエネルギー源ともいうべき、酸素や血液が関係しています。
たとえば、脚を組むと背骨を歪ませます。猫背の場合、肺を始めとする内蔵を圧迫してしまいます。こういった悪い姿勢ですと、酸素や血液の脳への供給量が減少する事態を引き起こします。
脳のエネルギー源である酸素や血液が足りなくなれば、当然、脳の機能も低下していきます。集中力が減退したり、行動への意欲もまた乏しくなっていきます。なんかやる気がしない、なんとなくだるい、といった倦怠感を発生させてしまうわけです。
姿勢が良い状態だと、副交感神経が優位となって、とてもリラックスした状態になります。これはしっかりとした呼吸ができて、充分な量の酸素や血液が脳に供給されているためです。
深呼吸をすると、なんとなく心が落ち着いてフラットになる感覚があるかと思います。これは、やはり酸素や血液の脳への供給が関係しています。
反対に、姿勢が悪くて呼吸も浅い状態が続くと、酸素や血液が充分に脳へ行き届かなくなって、イライラしやすくなったり、ストレスを感じやすくなってしまいます。
子どもに多い悪い姿勢
子どもでもしがちな姿勢の悪い状態に、脚を組むのと、猫背があります。これが二大悪い姿勢だといえるでしょう。
これを注意するだけで、だいぶ変わってきます。椅子に座ったら、膝を揃えて脚を組まないようにします。脚を組むという姿勢は、親も無意識のうちにやってしまいます。
親がやっていると、子どもも真似したくなったり、親が注意をしたところで説得力が弱くなります。親も脚を組むのはやめるようにするべきです。
猫背の状態になる子どもも多いです。椅子に背もたれがあれば、それを利用して、猫背にならないようにしましょう。
本を読んだり、ゲームをしたりして、それに熱中をしていると、無意識のうちに前のめりになってしまうことがあります。そういったときでも、常に背筋を伸ばした状態をキープできるように、日頃から意識して慣れておく必要があります。
ずっと同じ正しい姿勢も良くない
正しい姿勢であっても、ずっと同じ体勢でいることは良くありません。特定の部分に血が溜まって、循環が悪くなります。
ですから、ベッドのなかで寝返りをうつように、姿勢に変化を加えることも大事です。具体的には、長時間同じ体勢でいるような場合には、適宜、休憩を入れてストレッチをすると効果的です。
そこまでいかなくても、少し歩いてからまたもとの姿勢に戻るなど、ずっと同じ体勢でいないように心がけましょう。
猫背が板についている子ども
猫背が慢性化している子どももいます。このような子どもは、座っているときだけではなくて、立っているとき、歩いているとき、常時、背骨が曲がっている傾向にあります。
猫背の状態がずっと続くと、背筋を伸ばす状態をキープすることが大変な心労になってしまうことも。それでもなるべく意識して背筋を伸ばすことで、少しずつ背中の筋肉が鍛えられて、矯正できることもあります。
ただし、どうしても辛いといったときには、背骨が歪んでいることが原因の可能性も。その際には、整骨院や整体を受診することをおすすめします。
