横浜市立大学大学院博士課程単位取得退学。大手W塾、Rセミナーなどで講師を15年務める。現在、2歳と5歳の2児の父親です。2000年より大手進学塾にて小論文の採点、2003年以降は中学受験の指導、2009年からは高校入試問題国語の解答・解説などを行ってきました。2011年塾用教材の作成、中学入試用の理社のテキスト、高校入試用の理社のテキストを作っています。
「ケアレスミスが多すぎて・・・」という相談はとても多くされます。ただケアレスミスと言われてもケアレスミスでないものもありますし、ケアレスミスを減らそうとしてもなかなか減らないのが実情です。

算数のケアレスミスってどんなもの?
そもそも算数のケアレスミスとはどのようなものでしょうか。ケアレスミスと言っているものの中にはケアレスミスでないものもあります。
ケアレスミスのうち、計算のケアレスミスというのは式や考え方はあっているのに、計算の答えが間違っていることを言います。
計算の仕方が分かっておらず、計算の答えが間違っている場合は計算ミスではなく、計算ができないと判断されます。
計算については練習すればできるようになるので、計算ができない人はまず計算練習をする必要があります。計算ができるようになって初めて計算のケアレスミスが存在するのです。
また計算はあっているのに、答えを書く際に写し間違えるのもケアレスミスです。あとで確認すると「あれ、答え合っているのに何で間違えているんだろう」ととても悔しくなります。こうした間違いも減らしていきたいところですよね。
他にも式には書いているのに、計算をし忘れたというのもあります。これもケアレスミスです。私が教えていた受験生で、最後に÷2を忘れて不合格になった生徒がいます。これは本人も私もとても悔しい出来事でした。
ケアレスミスはなぜ起こる?
計算練習をさせると計算はできるのですが、テストをやらせるとミスが多いのはなぜでしょうか。また計算は合っているのに答えが間違ってしまうのはなぜでしょうか。そこには4つの理由があります。
1.字が汚い
ケアレスミスをする人で多いのは時が汚い人です。例えば1と7。この数字の区別がつかないで間違っている人がいます。自分で書いた字なのですが関係ありません。字が汚い人は算数のケアレスミスだけでなく、他の教科でもケアレスミスも多いので、きれいに書くように心がける必要があります。
2.計算をする場所を確保していない
テストをすると問題のいろいろなところに計算を書きなぐっている人がいます。計算をいろいろなところに書いてあるので、どこにどの問題の計算が書かれているのか分からなくなります。また、決めた場所ではない空いたスペースに計算を書くので、どうしても雑な字になります。
1と関係していますが、字が読めない、あるいは計算した時点では合っているのに答えを書き写すときに間違っているということが多いのです。
3.見直しをしない
ケアレスミスをする人には見直しをしない人が多いです。確かに時間が少ない場合は見直しができないということもありますが、時間があるのに見直しをしないという人もいます。
見直しをしているかどうか確認すると、「見直しをしています」と答えるのですが、ただ計算したところを眺めているだけの人もいて、「それは見直しとは言わないよね」という人も多いです。また1や2と関係しますが、見直しをしようとしてもどこに計算を書いているのか分からなくて、見直しができていないという人も多いです。
4.暗算で間違う
ケアレスミスをする人の中には暗算で間違える人がいます。時間がないので簡単な計算は暗算でしてもいいのですが、結果としてその計算を間違ってしまいます。暗算で計算をしていますので、その計算があっているかどうかの確認することができません。そのため計算ミスが増えていくのです。
ケアレスミスを減らす方法は?

ケアレスミスを減らすためには、先ほどあげたケアレスミスの原因を無くせばよいということになります。そのためまず大切なのは字を丁寧に書くこと。時間がないので、急いで計算をして字が汚くなるのですが、それで点数が取れないのであれば意味がありません。
前述した1と7などのように間違えやすい字は決まっていますので、その字だけでも注意して書くようにしましょう。また計算を書くスペースは必ず確保しておきましょう。どこに計算をするか決めておけば、後で確認をしやすいのは間違いありません。
重要なのは見直しです。検算とも言われますが、すべての問題について検算していては時間がありません。検算を時間内に行うためには、きれいに書かれた計算を確認すれば大丈夫です。いちから計算をする必要はありません。また、難しい問題で悩んでいるよりはケアレスミスがないか確認した方が点数は上がります。そこは割り切って考えるようにしましょう。
暗算についてはなるべくしない方が良いです。もちろん得意な人は良いですが、丁寧に計算する方法も身につけておきましょう。
ミスを減らす方法のまとめ
ケアレスミスはなかなか減らないと嘆いている人が多いのですが、ここで書かれているやり方を実践すれば確実にケアレスミスは減ります。
ケアレスミスで点数が減るのはもったいないですし、ケアレスミスで受験が不合格になったら後悔します。ケアレスミスをゼロにするのは難しいかもしれませんが、ゼロに近づくように意識していきましょう。
又、子供の将来には健康な体作りも大切です。足りない栄養素は子供用サプリメントで補い、丈夫なカラダ作りをサポートしてあげて下さい。
この記事を書いた人
横浜市立大学大学院博士課程単位取得退学。大手W塾、Rセミナーなどで講師を15年務める。現在、2歳と5歳の2児の父親です。2000年より大手進学塾にて小論文の採点、2003年以降は中学受験の指導、2009年からは高校入試問題国語の解答・解説などを行ってきました。2011年塾用教材の作成、中学入試用の理社のテキスト、高校入試用の理社のテキストを作っています。