
「日本全国のお母さん、それからお父さん。あなたの子供は、将来どれくらいの身長になりますか?」
もしもあなたがそう聞かれた時、あなたならどう考えますか?
「我が子は順調に育っているし、だいたいお父さん(お母さん)と同じぐらいの身長に落ち着くのではないかな」そう考えてしまったそこのあなた!
一度冷静になって、これから私が言うことを聞いてください。
たしかに、人の身長は、遺伝が関係します。
目次
我が子の身長は勝手に伸びる。その勘違いが悲劇を生まないために、あなたが今日からできること。

背の高い親の子供は背が高くなる傾向がありますし、背の低い親の子供は背が低くなる傾向があるということは、あなたも理解されていることと思います。
しかしながら、日本人の平均身長は、戦後間もない頃は160センチ程度のものだったのが、現在では170センチ程度と、10センチも向上しているのですね。
(厚生労働省発表:身長の平均値・標準偏差の年次推移より)
そして、そんなに短い期間で遺伝に変化が起きるわけがありませんから、これは栄養状態の変化と捉えることができるわけです。
日本人の食生活が変わる過程で、摂取する栄養素が変わり、日本人の平均身長を引き上げた!と考えるのが妥当でしょう。
つまり、子供の成長を促す栄養のとり方をすることによって、意図的に身長を伸ばすことは可能なんです。
反対に、漠然とファストフードばかり食べさせていたばかりに、本来もっと伸びるはずであった我が子の身長が、劣等感を感じさせる身長で止まってしまうこともあり得るのです。
特に男の子の場合、身長の劣等感は大人になっても克服できない劣等感として残ってしまうことがありますよね?
成長期に何を食べたかが重要になってくる身長は、意識的に努力できる学歴や年収と違い、子供の努力が及ばないところにあります。我が子を、身体面だけではなく精神面でも健全な大人に成長させるために、今日から努力しなければならないのは、子供ではなくあなたなんですね。
後から後悔のないよう、身長を伸ばすために最適な栄養バランスを考えた食事を心がけ、子供たちにスクスクと成長してもらいましょう。
では、実際にどんな栄養素が子供の身長に関係するのか?
もちろん、すべての栄養素をバランス良く、というのが理想なのですが、その中でも特にあなたが意識しておかなければならない栄養素が存在します。
そう。カルシウムです!
子供の成長にとって、最も意識しておきたい「カルシウム」の効用と摂取量

ここでは、カルシウムが子供の成長にどんな効用をもたらすのかを解説させて頂きます。
前述の通り、日本人は戦後、平均身長を大きく伸ばしました。
これは、戦後に牛乳やチーズなどを食事の中に取り入れ、学校給食でも必ず牛乳をつけるようにして、カルシウム不足を解消したからと言われているんですね。
このように、カルシウムは成長を促進させる効用があるんです。
骨が発達するために必要な成長ホルモンが不足してしまうと、カルシウムだけあっても意味がないと言われることもあるのですが、結局その成長ホルモンの分泌や働きもカルシウムによって行われるので、「カルシウム+その他の要因=子供の成長」となり、カルシウムは必須になるのですね。
また、イライラしている人に「カルシウムが足りてないぞ」というセリフが示すように、カルシウムには人のイライラを抑制する効果もあります。
そして、一日どれくらいのカルシウムを摂取すればよいかは、厚生労働省が発表している日本人の食事摂取基準(2015年版)によって基準が示されています。
- 1~2歳 男性450mg/日 女性400mg/日
- 3~5歳 男性600mg/日 女性550mg/日
- 6~7歳 男性600mg/日 女性550mg/日
- 8~9歳 男性650mg/日 女性750mg/日
- 10~11歳 男性700mg/日 女性750mg/日
- 12~14歳 男性1000mg/日 女性800mg/日
- 15~17歳 男性800mg/日 女性650mg/日
成長期である、12~14歳の頃に、多くのカルシウムを摂取すること国が推奨していることからも、いかにカルシウムが子供の成長に大きく関わってくるかが理解して頂けたかと思います。
厚生労働省がわざわざ資料を用意して示すように、子供の成長にはカルシウムが必須なんです。
カルシウムを多く含む食材と、その活用法
ここまでの知識で、子供の身長は「遺伝ではなく努力」で伸ばすことができるということ。
また、そのためにはカルシウムを意識すれば良いということが理解して頂けたことと思います。
しかしながら、子供というのは親の努力も知らずに、わがままなのが世の常です。「牛乳を飲みなさい。ニボシは身長が伸びるのよ!」といくら親が言っても、美味しくないものは食べたくないと駄々をこねることでしょう。
そんな子供のために、あなたができること。それは
- カルシウムを多く含む食材を理解すること
- それらの食材を、子供が喜ぶ形で用意すること
です。上記2点を意識することによって、自然と子供の身長が伸びる仕掛けを作り出すことができます。
これも子供の将来のためです。それではスタートです。
乳製品

カルシウムを摂取できる食品の王道である牛乳は、100gあたり110mg程度のカルシウムが摂取できるので、子供の成長にオススメです。
牛乳の味が嫌いだという子供には、ココアなどで味付けしてあげても良いかもしれません。また牛乳というのは、人によってはお腹を壊しますから、そういった場合チーズをオススメします。
朝食時、パンにジャムを塗るのではなく、パンの上にチーズと細かく刻んだハムをのせ、ケチャップで味付けし、オーブンで焼く。
アツアツでピザのような味のするこのパンを嫌がる子供は少ないでしょう。あなたのこんな一手間が、我が子の成長を促します。
また、デザートにはヨーグルトが良いかもしれませんね。
牛乳とは違い、お腹の調子を整える効果が期待されますから、これで元気に学校に通学できるでしょう。
大豆製品

大豆類にも、多くのカルシウムが含まれます。厚揚げやお豆腐などが、どのような料理にも合う優れた食材となります。
また、お父さんのお酒のアテに焼いた厚揚げを用意し、子供たちの分も用意し、たまには一家で学校のことなどを話してみてはいかがですか?
子供の成長は、栄養面はもちろん大事ですが、精神面でもサポートしてあげる必要があります。
いつもと違うシチュエーションを用意することで、子供たちから意外な本音を聞き出すことができるかもしれませんよ?
魚介類

魚介類にも、多くのカルシウムが含まれています。
干しエビやししゃもなどを、オカズとして一品増やすだけで、多くのカルシウムを摂取することができるでしょう。
また、魚介類のバーベキューなどにも挑戦してみるのも良いかもしれません。
基本的に家族の料理を作ることはめったにないと思いますが、バーベキューなら一家全員が活躍して特別な体験ができますよ。
野菜類

意外だと思われるかもしれませんが、カルシウムをふんだんに含む野菜も存在します。
特に、小松菜は100gあたり170mg程度のカルシウムが含まれており、カルシウムの含有量だけで言えば、牛乳を上回っているのですね。
そこで、僕は「お鍋料理」を提案します。お鍋であれば、大豆製品、魚介類、それに加えて小松菜などの野菜類、をバランス良く食べられます。
子供の飲み物は、もちろん牛乳で!
まとめ 子供の成長のために、できることは何でもやりましょう!
本記事であなたにお伝えしたかったことを、もう一度まとめます。
- 子供の身長は遺伝で伸びるのではなく、あなたの意図的な努力で伸ばすことができる。
- そのために意識すべきことは、カルシウムの摂取であり、「カルシウム+その他の成長要因=子供の成長」である。
- 厚生労働省が示すように、成長期(特に12~14歳)の頃は、カルシウムの必要摂取量が増える。
- 子供の好き嫌いを回避して、自然とカルシウムを摂取できる環境を作る必要がある。
ということですね。
上記をいつから意識すれば良いかというと、あなたに子供がいると仮定するならば、今すぐにでも意識するべきなんですね。
大人になってからも人間的な成長は続きますが、身長は成長期を過ぎれば止まってしまいます。
ですから、子供の身長が止まってしまう前に、あなたがどれだけ努力したのかが重要になってくるわけです。
あなたに子供がいるのであれば、今日からカルシウムの存在を意識し、厚生労働省が示すカルシウムの推奨摂取量を満たす生活を心がけてください。
また、当サイトでは、子供の成長を後押しするための有益な情報を無料で発信しています。こちらからぜひ、様々な情報を仕入れ、あなたの家庭で実践してください!
病院嫌いな家庭に育ったので、栄養と健康には人の3倍気をつけているアラサーWebライター。「80歳を人生のピークに」という信念の元、今日もコツコツ頑張っています。